九州中央山地ツーリング二日目

さてこの日は“伝説の”「不土野峠(標高1069m)」を目指します。
何が伝説なのか、と言うと、これから目指す椎葉村は、「日本の秘境」として知られ、熊本県五木村、徳島県祖谷村と並んで称されます。そこに至る山越えは、必然厳しいものとなります。
かつての平家の落人たちが追っ手を逃れて、奥山に集落を作ったのです。
不土野峠はいくつか椎葉に至る峠道の一つであり、昔からツーリング愛好家の中では「手強い」と有名でした。ちなみにシクロツーリスト誌vol.2峠100選では、堂々の四つ星評価となっています。

そんなこんなで緊張の朝を迎えました(笑)
5時起床。珈琲を淹れて、パン食です。
この日はキャンパーは僕だけ。雨の心配があったので、炊事場の屋根の下です。

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次第に夜が明けて来ました。 空は雲で覆われていますが、そんなに厚くないので、持ちそうです。しかし、山の上では天候は急変するので、早めに越えてしまうことにします。touring14_08_2003 touring14_08_2004

7時出立。
キャンプ場からR219まで下り、交差点をそのまま直進。湯前から矢立高原を経由して椎葉に至るR388に出る。
水上村役場前から、いよいよ県道142号線へ。
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しばらく行くと、市房ダムへ。
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ダム湖畔を快適に進みます。
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1時間ほどで、最後の集落古屋敷に到着。
遠目にパンツのように見えるのは気のせいです。
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休憩後、さて不土野峠を目指します!
が、直後にまるで空に向かって行くかのような坂を目にすることになります・・・

ここは激坂を上り終えたところ。ここまで約2キロ。ここからは比較的緩やかになります(といっても急坂には変わりない)。touring14_08_2010

しばらく行くと名も無き滝が。こんな風景に出会うと、苦労して来た甲斐ががあるというものです(^_-)touring14_08_2011touring14_08_2012

だいぶ登って来ました。touring14_08_2013   下に見えるガードレールのさらに下、あの民家から登って来ました。touring14_08_2016雷は大丈夫そう。
登りが長いので飲み水が心配ですが、峠直近まで沢があります。
水よりも、補助食は必携です。
“伝説の”は伊達でなく、それなりの脚力と根性は必要です。ただ、湯前から椎葉までとすれば、初心者でも押しを覚悟すれば一日で行けます。

touring14_08_2015 touring14_08_2014「不土野小学校まで8キロ」こちらはまだ熊本県側。こんなところから通っていたのでしょうか?!?!?

touring14_08_2017 touring14_08_2018「幾山河越え行かば寂しさの果てなん国ぞ今日も旅行く」若山牧水

出立より3時間,ようやく念願の不土野峠に着きました!
涼しい風が気持ちいい!というより、寒くなって来た・・・

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touring14_08_2021椎葉側にしばらく下ると、赤い鉄橋があります。

touring14_08_2022今日は椎葉泊まりの予定だったので、ちょっと早いなあと思い、豆腐で美味しいと評判の盛田屋さんに寄りました。たまたま看板見つけたので(^^ゞ

HP見ると、そのおしゃれぶりに驚きですが、お店は不土野地区の山奥、築百年以上はあろうかと思われる古民家です。
「食べれますか?」「食べれますよ〜」とご馳走になりました。
僕は結構、豆腐にはうるさい方です。
唐津の修業時代には、中里隆先生の肝いり、川島豆腐さんを食べつけていましたし、綾には「安くて美味しい」徳丸豆腐さんがあります。
しかし、この盛田屋さんの豆腐、絶品です!醤油、薬味なんかいりません!まじうま!
生き返りました(^_-)

不土野地区からの下りはそんなにありません(笑)あれだけ登ったのに〜
この看板は、不土野橋にあったもの。 touring14_08_2023

途中には全国的に有名な民謡の一つである「ひえつき節」の碑が。touring14_08_2024

上椎葉集落の入り口には、日向椎葉ダム湖があります。 touring14_08_2025 touring14_08_2026

さて、今回の目的の一つ、「椎葉山の語り部」さんに到着しました。
ここのご主人、中瀬浩視さんが52歳の若さで急逝されたのは昨年の9月のこと。
10年くらい前に、情報誌「みちくさ」主催の異業種交流会で初めてお会いし、それから機会がある度にご一緒させて頂きました。
一度椎葉に遊びに来ないよ、はい、行きます行きます!とお約束し、去年の夏に椎矢峠越えで椎葉でも行こうかと思っていたのですが、果たせずにおり、突然の訃報に本当に驚くやら、無念やら。
今年こそはお線香だけでも上げさせて頂こう、と決意したのでした。touring14_08_2027現在はお母さんとお嫁さんで切り盛りされています。
お昼はここのお蕎麦をご馳走になりました。
これまた、まいう〜!椎葉は焼き畑で有名で、その蕎麦は絶品だとは聞いていましたが、大満足(^_-)

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お母さんとたまたま居合わせた、近所のおばちゃん。
浩視さんの話に、ついつい長話になってしまいました。突然訪れたのに関わらず、ありがとうございました。本当に、お世話になりました。
出掛けていたお嫁さんも帰ってこられ、久しぶりにご挨拶できました。

今夜の宿は、村営の観光者専用駐車場。
夕暮れ時には、谷間にヒグラシの声が響きます。
この日の走行距離56キロ。

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