白さつま
清廉な白い食器、温かみのある白。
有田焼の清潔感と、唐津焼の手作り感。
器とは、あくまで料理(あるいは花など)を引き立たせるための“着物”でしかありません。 料理を邪魔しないシンプルなデザインこそ、長く飽きずに使っていただける器。ぱっと見の印象だけでは、真の良さは理解しにくいものです。ともするとその単純さゆえに、注目されにくいこともあります。しかし、その制約の中でいかに個性を発揮していくか、工芸作家としての力量が問われるところだと考えています。
有田、唐津と修業に赴き、生まれ育った土地、宮崎で、焼き物を始めました。 もともと宮崎というところは、焼き物には不適切な(つまり良い陶土が採れない)ところです。しかし、豊かな自然と、少々のんびりした人柄の、ホッと一息つ けるような雰囲気を持った場所です。
そんな宮崎らしさを、私なりに焼き物で現せないかと日々作陶に励んでいます。
焼き物と一口に言っても、作家さんそれぞれにこだわりがあります。土にこだわる人,焼きにこだわる人,釉薬にこだわる人。やそいちの場合、第一に“美しい形”にこだわっています。 ここでは,蹴ろくろを中心にした造形と焼成過程でのこだわりをご紹介します。
「数年前に体調を崩してから主食を未精白のご飯に変えました。
当然おかずもご飯に合うものなので季節のお野菜中心の和食なのですが、食事の内容にはこだわっても、子供が3人いるので器に特にこだわるつもりもありませんでした。
でも、今回白い器、とても気に入りました。HPではちょっとよそゆきな感じかな、と思いましたが実際届いてみると、気取らない、自然な雰囲気で品のある普段使いの器という感じがしました。
白い器はどんなおかずを盛っても映えるし、ほかの器もほしくなりました。
お気に入りの器で、 楽しんで食べるための演出をするのも毎日の食事の時間を豊かにしてくれるものだと今回あらためて感じています。」