直代おばちゃん

先週の土曜日、18日正確には日付が変わってすぐ19日未明に、東京在住の叔母が亡くなった。享年81歳。父の一番下の妹になる。

4人兄弟の末っ子で、美人だが気丈な人だった。私のことを色々と心配してくださり、電話をくれたり、独立したての頃には何度か、工芸まつりの手伝いにもわざわざ来てくれた。東京での展示会の折には必ず顔を出してくれ、何度か泊めてももらった。3年前に結婚した時に、内々のお祝いに来てくれたのが、最後になってしまった。

2年ほど前から体調が優れず、闘病していた。が、退院もし、電話でも気丈に振る舞っていたのでどこかで楽観していたのかもしれない。昨年の暮れに電話で話した時には、元気なようにも聞こえたが、なんだか力を振り絞っているような、そんな気配も感じられた。

救急車で運ばれ入院した、と連絡があったのはその直後のことだった。年明けには、終末ケアの病院に転院したと聞いた。いよいよの時が迫っているのだな、とぼんやりと感じた。私の母と同い年。母はまあ元気ではあるが、最近は少しずつだが認知症も入ってきている。近しい人たちを送り出すことが今後増えてくるのを覚悟しているが。

虫の知らせなのか、17日に電話しなきゃ、と思い立ち電話をしてみた。当然ながら、電源が入っていません、と機械のアナウンスが流れるばかりだった。きっと叔母が呼んだのであろう。

久しぶりの東京では、降り立った羽田でいきなり電車を間違えた。おかげで富士山を拝むことができた。川崎の別の叔母宅に行き、そこから叔父と叔母と三人で斎場へ向かった。今回は直葬でする、ということだが田舎者にはチョクソウが分からない。

実際には、火葬してお骨を拾うだけの簡素なもの。都会ではこんなもの、だそうだ。久しぶりに会う従姉妹たちともあまり会話もせずに終わってしまった。先に亡くなった一番上の伯母そっくりになった従姉妹。孫がうちの子と同級生、という従姉妹。叔父と娘二人になった、直代叔母の従姉妹。普段なかなか連絡を取る機会もないが、それぞれがそれぞれの道を一生懸命生きている。

化粧をされた叔母は、綺麗だった。今まで本当にありがとうございました。安らかにお休みください。

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