もう10年以上旅を一緒に続けている相棒、FUJI Absolute3.0(“伝説の”とある界隈では名車と呼ばれている)のヘッドパーツが錆び付きガタつきが出始めたので、思い切って交換することにした。
と思い立ちパーツを購入してから一年経ってしまった。
ようやく重い腰を上げ、作業に取り掛かる。
自転車のヘッドパーツは、滅多なことでは交換などしない。実は自分も初めて。とにかく、専門工具が必要でめんどくさい、というイメージ。フレーム本体とフロントフォーク、ハンドルに関する重要なパーツである。詳しい工程はググればたくさん出てくるので省略するが、簡単にはいかない。腰が重かった主な理由だ。
もう一つは、オリジナルのステムの長さが気持ち足りなかったので、この機会にステムも交換することに。
作業は案の定、難航した。フォークを抜くまでは良かったが、圧入されているクラウンレースを慎重に外す。これも専用工具があるのだが、マイナスドライバーでコツコツと外した。なんとか外した後は、新しいクラウンレースを圧入するのだが、これまた入る気がしない(笑)
これまた専用工具があるのだが、まともに買うと高くつく。
というわけで、VP30の塩ビのパイプを使って、フォークを逆さまにして、ガンガン打ち込んだ。多少のコツ(斜めに入れない)はあるがなんとか上手くいった。
次はフレーム本体に圧入してあるヘッドパーツを取り外し、新しいものと交換する。こちらは素直に専用工具を使う。
新しいヘッドパーツは信頼のメイド・イン・ジャパン、TANGE製。
オリジナルのヘッドパーツはリテーナー式のベアリング(だいぶ汚れが溜まっていた)だが、新しいものはシールドベアリング。まあ、しばらくは替える必要はないだろう。
ステムはKalloy UNOの120mm。オリジナルより1cmほど長い。
いよいよこれで、フレームとハンドルバー以外はオリジナルのパーツは無くなってしまった。
ステムの長さが変わったために、前後のブレーキワイヤーも長くする必要があった。ついでにVブレーキのガイドパイプもフレキシブルなものに。
うん、なかなかいい感じ。
早速、試し乗り。庭をサンダルでぐるりと回ってみる。ガタつきなどはない。いいぞ。
と思い、片足を地面につけて逆の足を外そうとして、何故かバランスを崩し、そのまま立ちゴケしてしまった。え?うそでしょ?と自分でも信じられない。あろうことか、そんな時に限って、スマホを短パンのポケットに入れており、しかも体の下敷きに。
あちゃー。と思っても後の祭り。思いっきり液晶を破損してしまった。立ち上がってはいるものの、タッチパネルでの操作が全くできない。
というわけで、一週間ほど携帯なしの生活。修理も考えたが、思いのほか高くつくので、SIMフリーの同じ型を中古で購入。楽天モバイルの機種だったが(自分はau)、使える。最初に立ち上げた時に「ホームアプリが立ち上がらない」と表示され焦ったが、アップデートをかけたら立ち上がった。AndoridはGoogleアカウントからほぼ自動で(アプリから何から)復帰してくれた。いやあ、すごいもんだ。
しかし通話はできるけれど、モバイルデータ通信ができない。調べてみると、アクセスポイントを手動で入力する必要があるらしい。手順通り進め、無事開通。
無駄な出費がついてきたが、おかげで何か大怪我せずに済んだ、と思うようにしている。南無三。