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九州山地最深部ツーリング3日目_五家荘〜二本杉峠〜砥用〜矢部〜井無田高原つるばみキャンプ場

なぜ峠に登るのか?そこに峠があるから。というわけでもない。それもあるけど。

峠道とは、古来から山のこちらと向こうとで人の行き来があるもの。そこに暮らしが根付き、文化の交流があり、時には婚姻も交わされてきた。
そんな事に思いを馳せながらペダルを踏む。それこそ旅情というものだ。

前日は日が落ちてから、激しい雨に見舞われた。
雷も鳴り、傍らには渓流もあるため、もしや氾濫でもしたら?と気がきではなかった。
風も強く、一度はペグが飛ばされ、ずぶ濡れになりながらテントを張りなおした。
さすがに山の上では夏用のシュラフに潜り込んだ。

しかし川は、源流に近いためか、あれだけの大雨にもかかわらず、朝起きたら清流のままだった。

あまり眠れない夜を過ごしたが、この日も早朝6時半より出立する。
ところが、すぐに“日本三大秘境”五家荘の凄さを思い知る事になる。

下方に小さく樅木の吊橋が見える。
椎葉の山深さも凄いが、五家荘は完全にその上を行く。椎葉が都会に思える。

キャンプ場を出てR445に出るまでのたった約7kmに、小一時間も掛かってしまった。なんてこった。

これから、今回のツーリング最後の山場、二本杉峠を目指す。
昨日の疲れが微妙に残り、しかも朝も早よからきついアップダウンを走ってきたものだから、先が思いやられる。
この日も天気は不安定、できれば夕立、雷の前にキャンプ場に着きたい。

これから向かうガードレールがちらっと見える。
いわゆる「洞門」が続く。
「梅の木轟」の橋。

R455佐倉荘前で休憩をとり、いざ峠へ。佐倉荘から見上げる山肌に白いガードレールが、切れ切れに見える。ほう。
勾配はさほどはきつくない。6〜8%の坂が続く。
きつくない、と言っても距離がある。約12km続くのだ。
しかし、途中の景色は絶品だ。
山深い九州山地を堪能できる。
峠に近づくにつれ、道が広くなる。不思議だ。
平行して旧道らしき跡もあるが、荒れていて通行不可。

旅情といえば、最近の峠道は昔の峠道とは厳密に違っていることが多い。
昔の道は、人が歩く、或いは馬やせいぜい馬車が想定されていたもので、道は狭いが、傾斜も極端にきつくはない。その変わり遠回りではある。
近年になって整備された道路は、当然のことながら自動車メインの造りだ。
しかも、人力ではなく重機を使っているから、ある意味「暴力的に」造ってある。
走りやすいが傾斜もきつく、旅情に欠ける傾向がある。
トンネルも実はあんまりありがたくない。山の中ゆえ、幅がギリギリしかなく、自転車(歩行者はもちろん)が安心して通る余裕などない。
旧道の峠を通った方が、景色もよく、楽しい旅ができることが多い。
あくまで自転車目線だが。

1時間半かけて、峠到着。9時。

二本杉峠の茶屋。トイレあり。
二本杉峠。

いやあ、きつかった。
ゆっくりと休んで、さて下界へ降りようかと峠を下り始めた。

なんじゃこりゃ!
降り始めてすぐはそうでもないが、すぐにまじか!と目を剥くような激坂になった。
8〜10%、ところによっては12%越えはあるだろう。距離はやはり12kmくらいはある。
これを逆に登ることを考えると、さすがに肝が冷える。なんせ、自重100kg超だからなあ。

それだけではない。木材を山と積んだトラックが猛スピードで走っている。

下りは1時間ほど。
下界は暑かった。

砥用の町から二本杉峠方面を望む。

ここからは幹線道路であるR218を旧矢部町へ向かう。

橋マニアにはたまりません。
霊台橋。

霊台橋で休憩。いい橋だ。10時。

これから万坂隧道までの約8km、5%ほどの登りが続く。
ところがこれが意外に効いた。
暑さのせいが多分にあると思うが、これまでの峠に比べたら全然楽勝のつもりだったのに、きついのなんの。かなりばててしまった。

考えてみれば、五家荘との気温差は10度くらいあったのでは?

昼頃、山都町役場付近に着く。Aコープで買い出しをすませる。
一旦R218まで戻り、山都町野尻県道141号線へと入る。
しばらく行くとすぐに工事で通行止めになっていたが、近所の方に道を尋ね、つるばみキャンプ場を目指す。

ちょっと登った後は、高原ロードを軽快に走る。
気持ちいい!
15時過ぎにキャンプ場着。

このキャンプ場、オススメ。
静かで気持ち良い。涼しいし。

走行距離 60.9km

高原のクロスロード。
池のほとりにある、静かで気持ちの良いキャンプ場。
のどかだ・・・・。
夏の夕暮れ。しかし、この後激しい夕立に見舞われる。
「ヒナンジョ」雷が多いことで有名なところらしい。左の床下には穴熊が巣くっていた。
またまた白黒で。

九州山地最深部ツーリング2日目_西米良村双子キャンプ場〜飯干峠〜上椎葉〜ぼんさん越〜五家荘渓流キャンプ場

7月26日5時半出立。谷は濃い霧に覆われていた。

西米良村双子キャンプ場の朝。
前日の夕立によりダムが放流し、川は濁っていた。
キャンプ場横の吊り橋を渡って対岸の国道へ。

R219からR265へ、一路椎葉を目指す。
川沿いの道を順調にいく。椎葉村に入ったあたりから、ぐんと傾斜がきつくなってくる。

途中、生まれて初めてヤマセミのつがいを見た。
カワセミは珍しくはないものの、ヤマセミを見れたことは幸先が良い。

深い谷は霧に包まれていた。
ところどころ、垂直に立った地層が覗いていた。九州山地を作り出した強大な大地の力を物語っていた。
いよいよ椎葉に入る。

7時、椎葉村に入る。
大河内集落に7時45分到着。20kmちょっとに2時間強。
しかし、本格的な登りはこれからだ。

大河内別れ。

2年前は右側のR388を下ってきた。
集落を抜けると、いきなりの斜度12%の急登。
100kg超を持ち上げるのは容易ではない。

矢立高原を抜けて水上村へ行くR388と別れる。R265は右手へ。

8時過ぎ、水上村へ行くR388と別れ、いよいよこの日の一つ目の峠、飯干峠へと取り掛かる。
ちなみに、諸塚村七つ山にも同じ名前の峠がある。

コントラストのある風景が旅情を誘う。
峠近く。日も照ってきた。

斜度は平均5〜6%ほど。楽とは言わないまでも、行ける。

峠はもうすぐだ!

峠に9時15分着。標高1050m。

カラーで飯干峠。
白黒と。飯干峠。

まあまあのペース。
今日は二つの大峠越えをし、かつ距離が100km弱あるので、あまりゆっくりもしてはいられない。

峠からの眺めが良い、そうだが、あいにく霞んで下界(?と言っても椎葉だけど)はよく見えなかった。
下って行くと、椎葉中、上椎葉ダムへと出る。

途中、木洩れ日にあたる苔。
上椎葉ダム。

10時半、椎葉の街に着く。
ここで椎葉山の語り部を訪ねる。椎葉に来たらば、ここの蕎麦を必ず頂く。

椎葉山の語り部。

中瀬さんのお母さんと奥さんにご挨拶する。
餞別に、おにぎりと梅干しをいただく。ありがとうございました。
小一時間ほど買い出しなどを済ませ、いざ今回のメインディッシュ、ぼんさん越へ。

街を抜けてすぐ、ダムへの急登を登ると、ゆるやかなアップダウンを繰り返して行く。

五家荘まで45km。これを登っていかなければならない。
風土野峠と尾前地区への別れ。

風土野峠から降りてきた道と合流。12時半。
3年前は、この道を下って椎葉の街へと向かった。
今回は右手へ進む。

風土野簡易郵便局のところで左へと道を進む。
と、ぐっと傾斜がきつくなる。むむっ。
ここから峠までは、容赦ない登りが待っていた。

この谷間を抜けて山を越えていく。
名も無き滝。

きつい。

上椎葉からようやく20km。峠までまだ13kmある。。

しかしさすが日本3大秘境の一つ、椎葉。山の奥の奥まで、集落がある。

これが最後の田んぼ・・・ではなかった!

あまりに谷が深すぎて、登って来た道は見えない。ひたすら、きつい。
しかし、夕立が来る前にキャンプ場に着きたい。
雨はともかくも、雷は厄介だ。

最後の集落、小林。
焼畑を伝承している地区。
隣の集落は深い谷の向こう側。

峠までの最後の集落、小林。13時40分。
ここまでは、時折車とすれ違うこともあったが、ここから先、五家荘まで車と出会うことはなかった。

雲行きが怪しい。ひんやりした風も吹いてきた。夕立の前触れだ。時折ぱらついてきたので、荷物にはレインカバーをする。

集落を抜けてすぐ、急登が待っていた。

斜度10%近くの登り。

ここまで80km近くを走ってきており、疲れも溜まっている。
足はまだ大丈夫だが、心臓がばくばく状態。
頂いたおにぎり三つ、ペロリと食べる。
新調したばかりのチェーンと、34Tのスプロケが効いている。
初めてのタイヤのコンビは、さすがにスピードは出ないものの、安定感は良い。

御池登山口。椎矢峠から国見岳、烏帽子岳と縦走できるらしい。

15時55分、ようやくぼんさん越到着。やったぜ!
実に標高1484m。立派な登山だ。
「ぼんさん越」と紹介しているが、実際のぼんさん越は、厳密には違う道があったようで、このルートは近年整備されたものらしい。
「県境峠」と言う標識があったり、椎葉の観光地図には「峰越峠」と紹介されている。
なんといっても、九州山地の背骨を越えたことには違いない。

ここから八代市に入る。
秘境ルート開通の碑!
鶴富屋敷から33km!登って来たんかい!
日本山岳遺産!

峠からの眺めは良い、らしいがあいにく(笑)見通しは良くなかった。

下りに備えて、ウィンドブレーカー代わりにレインウェアを羽織る。

峠からちょっと下ったところ。
キャンプ場までもうすぐだぜ、相棒!

五家荘樅木まで順調に下る。
17時、キャンプ場着。
いやあ、疲れた。大満足。

道中夕立には会わなかったものの、夜中に降ってきた。
地元の高校生のキャンプを横目に早々に食事を済ませ、床に就く。
明日までに疲労を取らないと。

走行距離 97.4km

九州山地最深部ツーリング1日目_綾〜西都市穂北〜西米良村双子キャンプ場

今年になってネットサーフィンをしていて、あるブログサイトに辿り着いた。

A lock without a key

という。この中に、実にブログ主が自転車で全国を廻ったという228もの峠のルポがある。

一点透視派百峠

もちろんその中でも注目するは、九州の峠。すごい。地元の人間でも行ったことのない峠ばかり。
読んでいるうちに、俄然行きたくなってきた。中でも、「九州最高地峠」ぼんさん越しへ。

手元にある「九州の峠」にも取り上げてあって、気にはなっていた。
本によると、「ぼんさん越し」とはどちらも平家の落人伝説が色濃く残る宮崎県椎葉村風土野部落と熊本県旧泉村(現八代市)樅木部落とを結ぶ峠道のことで、その昔、五家荘と呼ばれる泉村東部の集落から葬式が出ると、山を越えた不土野のお寺までお坊さんを呼びに行っていたことからそう呼ばれるようになったらしい。
うーむ、旅情を誘うエピソードではないか。

ならば、2年前に行くつもりが土砂崩れで未だ行っていない飯干峠を通り、「一点透視派百峠」で紹介されている、二本杉峠もついでにやっつけちまおう、と計画した。

7月25日火曜日8時、自宅を出立。一月前にうちに来た、二九(ふく)としばらくのお別れ。
今回は、山深い峠をいくつも越えるので、路面の悪さ、ダート走行も考慮してフロントをパナレーサークロスブラスター700×31c、リアにパナレーサーグラベルキング700×32cを履く。


うちの新しいアイドル二九(ふく)と申します。
まだ3ヶ月です。うろちょろします。
今回もフル・キャンピング仕様。

まずは西都市穂北へR219を目指す。杉安の井堰には10時前に到着。天候は梅雨は明けたものの、全国的に不安定な状態が続き、特に西米良は夕立と雷で有名なところ。できれば、15時までにはキャンプ場に着いておきたい。

さすがにタイヤがぶっとい。

ここまでは順調にきている。
一ツ瀬川をR219で上る。

渡しの船。
水中から突き出した木から、何やら花が咲いている。
瓢箪渕にある無人販売所。

11時、瓢箪渕に着く。ここらか一ツ瀬ダムへの登りが始まる。

急峻な谷。水鳥が三羽、飛び立った。

15分を掛けてダムを登る。
ここまで来れば一安心。緩いアップダウンを繰り返して、西米良まで向かう。
ダムを越えてすぐ、銀鏡との分かれ道に出る。銀鏡隧道(非常に狭く、暗い。注意)を抜けてすぐ、山水を飲めるポイントがある。美味し。

13時、キャンプ場着。

久しぶりのカリコボーズ橋。

キャンプ場にチェックインし、さっそくカリコボーズの湯に。
暑さが厳しく汗だくなので、ゆったりとお湯に浸かる。特にここの露天風呂が最高だ。

夕方には“米良のオヤジさん”敬介さんと久しぶりにお会いする。相変わらずお元気そうで、村のためにひと汗ふた汗流されているようだ。

明日は今回の山場、二つの大きな峠越え、しかも100km近くを踏破しなければならない。早々に床に就く。

走行距離 62.7km
平均速度 16.6km

バックアップ覚書;wordpress

うーむ。Updraftplusでのバックアップが上手くいかない。ここふた月ほど、チャレンジしては断念していた。
なぜか途中で止まってしまう。
ググってもなかなか答えが見つからない。

やけぱっちに、あまり出番のないPhotoGalleryとBackWPUp二つのプラグインを外してみた。

成功した。